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2011年8月 6日 (土)

流浪の旅

大正10年(1921年)に作られ、当時の艶歌師たちによって歌われた『流浪の旅』という歌がある。


 ☆流浪の旅
   作詞作曲
    宮島郁芳
    後藤紫雲


流れ流れて落ち行く先は
北はシベリア南はジャバよ
いずこの土地を墓所と定め
いずこの土地の土と終わらん


きのうは東今日は西と
流浪の旅はいつまで続く
果てなき海の沖の中なる
島にても良し永住の地欲し


思えば哀れ二八の春に
親のみ胸を離れ来てより
過ぎ来し方を思いて我は
遠き故郷のみ空ぞ恋し


(一部の歌詞が違う別ヴァージョンもある)


鶴田浩二が歌ったこの歌がYouTubeにアップされているせいか、この歌をアジアを股に掛けて放浪する気宇壮大な国士の歌であるなどというトンデモない解釈をしているネトウヨ君が居たのには呆れてしまった。


この歌は松永伍一の『日本の子守唄』に収められていて、からゆきさんを歌った歌であると明記されている。


三番の歌詞の「二八」とは二+八で数え十歳のこと。
「お月さんいくつ十三七つ」と同類の表現だ。
つまりこの歌の主人公は僅か数え十歳、小学校三、四年生相当の幼さで海外の売春宿に売られたと告白している。
もちろん数え十歳で売春が出来る訳は無く、初めは小間使いとして使われたのだろう。


貧しい家の娘が幼い身で親の家計を助けるために身売りされて行く…そんな悲惨な現実を歌ったこの歌が国士の歌と解釈されていようとは作者もあの世で苦笑しているだろう。

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